BCAA
BCAAの過剰摂取は痩せる?摂りすぎると逆に太る可能性も
2021年11月15日 - 更新日: 2023年2月9日
BCAAに含まれるロイシンには、筋肉の合成を促す作用があることが示唆されています。
そのため、一部では「BCAAを過剰摂取するだけで痩せるのでは?」と期待される方もいます。
しかし、結論から言うとBCAAを飲むだけで痩せることはできません。
脂肪を減らして痩せるためには、食事制限や運動をセットで考えることが大切です。
この記事では、BCAAの過剰摂取だけでは痩せない理由や、痩せるための栄養の摂り方についてお伝えします。
正しいBCAAの摂取方法を学んで、ぜひ理想的な体を目指してください。
BCAAを過剰摂取しても痩せない
BCAAには、摂取してすばやく体に吸収される性質があるため、「筋肉の分解を防ぐ」「運動のパフォーマンスが向上する」などの効果が期待できます。
しかし、BCAAに「飲むだけで痩せる」という効果はありません。
痩せるためには脂肪を燃焼させる必要がありますが、BCAAを単体で摂取しただけでは脂肪を燃焼することはできません。
ただ、適度にBCAAを飲むことは、運動意欲の向上や疲労感の低減につながりやすいため、結果として運動量が増えて痩せる可能性はあると言えます。
過剰摂取で痩せると思われている理由
BCAAはバリン・ロイシン・イソロイシンの3成分の総称です。
この中でもロイシンは筋肉の合成を促す成分であることが示唆されており、世界中の研究者から注目されています。
このような理由で「BCAA(ロイシン)を飲み、筋肉が合成が促されれば、基礎代謝が上がって簡単に痩せられるのではないか?」と、ロイシンの作用に期待する方もいます。
しかし、ロイシンが筋肉の合成を促す作用については、まだ詳細が不明です。
動物実験では筋肉合成のシグナルとなることが確認されていますが、人間の場合でも同じかどうかはまだわかっていません。
さらに、筋肉の合成が促進されたとしても、筋肉を作る材料となるタンパク質が無ければ筋肉は合成できないので、BCAA単体で摂っても効果は薄いと言えます。
筋肉をつけて代謝を上げたいのであれば、BCAAよりもむしろEAA(必須アミノ酸9種)を多く摂取すべきでしょう。
BCAAを取りすぎると逆に太る可能性も
BCAAはもともと苦味のある成分ですが、最近のBCAAは味も改良されて飲みやすくなっています。
つい飲みすぎてしまう方もいるかと思いますが、摂りすぎるとカロリーオーバーになってしまい、逆に太る原因になってしまいます。
BCAAは1gあたり約4kcalありますので、普段の代謝量や運動量からバランスを考えて摂るようにしましょう。
過剰摂取や1日の摂取量目安
BCAAの過剰摂取となる摂取量については、まだ現時点では正確にわかっていません。
ただ、BCAAは筋肉でほとんど代謝されるため、BCAAを摂りすぎても副作用はほとんどないといわれています。
詳細:BCAAの飲み過ぎによる副作用と1日の摂取量目安について
1日に必要とされるBCAAの摂取量についても様々な推定が行われており、ある研究では体重1kgあたり144mg(体重60kgの人なら8640mg)必要だという結果が出ています。
また、運動前に2000mg以上飲むことでBCAAの血中濃度が維持され、パフォーマンスが発揮できると言われています。
参考記事:BCAAの正しい飲み方や|適切な摂取量や飲むタイミングについて
BCAAの必要摂取量は体重によっても変わりますが、まずは1日8000mgを目安に摂ってみましょう。
まとめ
- BCAAに含まれるロイシンには筋肉の合成を促す作用があるとされているが、過剰摂取することで痩せるわけではない。
- BCAAの大部分は筋肉で代謝されるので、飲みすぎても副作用はほとんどないと言われている。
- BCAAの摂取量目安はまだ正確にわかっていないが、1日8000mg程度は必要だと言われている。
BCAAを食品から摂る場合、肉や魚などの動物性の食品に多く含まれていますが、脂肪分も同時に多く摂ってしまいやすいので、カロリーバランスが崩れないように注意が必要です。
カロリーバランスに気をつけつつ健康的にボディメイクを行うためには、サプリメントやプロテインを活用してBCAAを摂取するのも良いでしょう。
参考記事:BCAAとは?ダイエットや筋トレへの効果や、効果的な飲み方を紹介
参考文献
The total branched-chain amino acid requirement in young healthy adult men determined by indicator amino acid oxidation by use of L-[1-13C]phenylalanine
Effective Dose of Branched-chain Amino Acids on Blood Response in Healthy Men
Influence of ingesting a solution of branched-chain amino acids on perceived exertion during exercise
Ingestion of branched-chain amino acids and tryptophan during sustained exercise in man: failure to affect performance
Higher branched-chain amino acid intake is associated with a lower prevalence of being overweight or obese in middle-aged East Asian and Western adults
Leucine stimulates translation initiation in skeletal muscle of postabsorptive rats via a rapamycin-sensitive pathway
Amino acid signalling upstream of mTOR
Leucine supplementation and intensive training
Leucine-Enriched Nutrients and the Regulation of mTOR Signalling and Human Skeletal Muscle Protein Synthesis
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