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運動後の疲労回復におすすめのアミノ酸サプリメントや疲労回復方法

2022年3月2日 - 更新日: 2023年2月16日

記事監修
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西村 殊寛 / YOSHIHIRO NISHIMURA

2008年に神戸大学医学部医学科を卒業。同年、医師免許を取得。2009年より始めたマラソンを医学および統計学より科学的に考察し、独自の理論をもとにSAURUSアドバイザーとして参画。フルマラソンの自己ベストは2時間46分03秒。ハーフ1時間16分50秒。

この記事では、ランニングなどの運動後の疲労回復に必要な栄養素や、摂取するタイミング、サプリメントの活用方法についてお伝えします。
トレーニング内容に合わせて適切な栄養を補給することで、トレーニング後の回復を早めることができ、より効果的なトレーニングができるようになります。
エリートランナーたちは、練習の合間の回復をとても大事にしています。
より記録を伸ばしたい方や、翌日のパフォーマンスを上げたい方はぜひ参考にしてください。
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運動後の疲労回復に必要な栄養素

運動後の疲労回復に、特に必要な栄養はこの2つです。

糖質とアミノ酸を同時に摂取することで、筋たんぱく質の合成が促進されるため回復が早くなります。
また、体の調子を整えるため、ビタミン、ミネラルも併せて摂取しておくと良いでしょう。

糖質でエネルギーを補給

トレーニング後は筋肉のグリコーゲンが減少しており、体の栄養が枯渇しています。
糖質が不足していると、体はエネルギーを合成するために筋肉を分解してしまいます。
運動後なるべく早く糖質を補給することで、筋肉の分解を防ぎ、疲労回復が早くなります。

運動後1時間以内であれば、体重1kgあたり1gの糖質を目安に摂るようにしましょう。

また、1日で必要な糖質の量は、体重とトレーニング量によって変わります。

1日の
平均トレーニング時間
1日の糖質必要量
(体重1kgあたり)
1時間〜1間半 約5g〜7g
1時間半〜2時間 約7g〜8.5g
2時間以上 少なくとも8g

練習時間から必要な糖質量を把握し、1日の中で食事量を調整して糖質を摂りましょう。

アミノ酸(たんぱく質)

筋肉に負担のかかるスピードトレーニングを行った後は、筋肉がダメージを受けています。
ダメージを受けた筋肉の回復には、たんぱく質を分解して得られるアミノ酸が必要です。

運動後のタイミングでは、たんぱく質20gを目安に摂取しましょう。
運動後に20g程度のたんぱく質を摂取することで、筋たんぱく質の合成が最大になることが分かっているからです。

1日に必要なたんぱく質量には様々な指標があり、運動強度や体重によって変わります。
自身のたんぱく質の必要摂取量が知りたい方は、こちらのツールで計算することができます。

1日のタンパク質摂取量の計算ツール|最適なたんぱく質量を知ろう

ビタミン

ビタミンには様々な種類がありますが、疲労回復に特に重要なのはビタミンB群とビタミンCです。

ビタミンB群

ランニングではエネルギーが多く必要になるため、エネルギー代謝に関わるビタミンB1、B2、ナイアシンが特に重要です。

成分名 役割
ビタミンB1 糖質からエネルギーを生み出す
皮膚や粘膜の健康維持を助ける
ビタミンB2 糖質などエネルギーを生み出す
皮膚や粘膜の健康維持をサポートする
ナイアシン 糖質、脂質、タンパク質からエネルギーを生み出す
ビタミンB6 タンパク質からエネルギーを生み出すはたらきを助ける
筋肉や血液をつくる
ビタミンB12 血液中のヘモグロビンを生み出す
神経のはたらきを正常に維持する

ビタミンC

ビタミンCは疲労回復、ストレス抵抗力を高める、免疫系の働きをサポートするなどの作用があります。
成人男性の推奨摂取量は1日90mgですが、激しいトレーニングを行った後には、通常の2倍程度の量が適当とされています。

参考:厚生労働省eJIM | ビタミンC | サプリメント・ビタミン・ミネラル

ミネラル

ランニングで必要なミネラルは、主にカルシウムと鉄分です。

カルシウム

カルシウムには、筋肉を動かしたり、神経を落ち着かせたりする作用があります。
推定平均必要量0.55〜0.65g/日とされていますが、汗と一緒に流れ出てしまう特性があるため、たくさん汗をかく夏場はより多く摂取した方が良いでしょう。

日本人の食事摂取基準(2020年版)

鉄は、赤血球のヘモグロビンや筋肉をつくる成分で、貧血予防や筋肥大に必要です。
鉄の1日の推奨摂取量は、成人男性なら7.5mg、成人女性なら6.5mg程度とされています。
しかし、スポーツ選手でも欠乏性貧血になる人は比較的多いため、予防のために20〜25mg/日が適当とされています。

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疲労回復サプリを飲むタイミングは運動後30分以内

栄養補給は、運動後の30分以内に行うことが望ましいと言われています。
運動後の最初の30分はゴールデンタイムと呼ばれ、成長ホルモンの分泌が最も高まる時間帯として知られているからです。

ランニング後の成長ホルモンは30分をピークに減少する

運動してから30分の間は、グリコーゲンの貯蔵が早くなり、筋タンパク質の合成も盛んに行われます。
そのため、トレーニング後なるべく早く栄養補給した方が疲労を回復させやすく、体の成長を促すことができるのです。

この時、優先して摂取したいのは糖質とたんぱく質です。
タンパク質に併せて糖質も摂取することで、血糖値の上昇によってインスリンが分泌されるため、タンパク質の合成をより促進することができます。

アスリートの中には、自宅までの距離が遠く、運動後に早めに食事を摂れない場合もあるかと思います。
その場合は、おにぎりとゆで卵のような、炭水化物とたんぱく質を補給できる軽食を用意しておくと良いでしょう。
毎回軽食を用意するのが難しい場合は、糖質とたんぱく質が含まれたサプリメントを活用するのも有効です。

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ランニングで失われた水分の摂取も必要

高温下でトレーニングをするランナーは、気づかないうちに軽度の脱水になっていることがあります。
脱水症状が起きると普段と同じペースでもつらさを感じ、トレーニングでのパフォーマンスが落ちてしまいます。

必要な水分量は失った水分量の1.5倍

水分を十分に補給をするためには、ランニングで減少した体重の1.5倍の水分が必要です。
余分に必要となるのは、補給した水分が体に吸収されず、一部が尿として排出されてしまうからです。
なお、水にはナトリウムが含まれていた方が水分を身体に多く保持できるため、練習後は糖質などを溶かしたドリンクで水分を補給すると良いでしょう。

冬場でも水分補給には注意すべき理由

夏場だけでなく、冬場でも水分補給には注意が必要です。
夏に比べて汗をかきにくい冬場は、水分を補給する必要があるかどうかはっきりと感じられないからです。
冬場は、夏よりもより意識的に水分を摂取するように心がけましょう。

車で練習場所まで移動する人はボトルを用意

練習の前後で車を運転する方で、運転時間が10分以上の場合、運転しながら水分補給と栄養補給ができるようにしておくとよいでしょう。
ボトルいっぱいまでドリンクを入れておき、家に帰るまでにすべて飲み干すことで、運転中でも水分と栄養を補給することができます。
BCAAやEAAを溶かしたドリンクなら、疲労回復と筋合成に必要な栄養素を水分と一緒に補給することができ、効率よく回復できます。

アスリートが疲労回復のために行うセルフチェック方法

リカバリーでまず必要なのは、自分の体にどのような疲労があるのか確認することです。

このような自分の状態を把握することで、回復に必要な行動がとれます。

栄養補助目的でのサプリメントは効果的

疲労度をセルフチェックした際に、エネルギー不足を感じた場合は糖質が必要です。
筋肉の疲労がなかなか抜けない場合は、たんぱく質が不足しているかもしれません。
肌が荒れている場合も、コンディションが乱れているサインになります。

食事だけでは栄養が不足してしまう場合や、足りない栄養素をサプリメントで補うのも効果的です。

食事以外の疲労回復方法でセルフケア

栄養を補給する以外にも、

など、手軽に行えるボディケアもあります。
リカバリーを早めて効率的なトレーニングを積みたい方は、ぜひ取り入れてみてください。

また、ダイエットや持久力アップなど、目的別にランニングサプリが詳しく知りたい方はこちらの記事を参考にしてください。

ランニングにおすすめのサプリメント|ダイエットや疲労回復など目的別に解説
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