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【完全初心者向け】フルマラソン完走のための「手引き」

2023年3月24日 - 更新日: 2023年6月17日

記事監修
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西村 殊寛 / YOSHIHIRO NISHIMURA

2008年に神戸大学医学部医学科を卒業。同年、医師免許を取得。2009年より始めたマラソンを医学および統計学より科学的に考察し、独自の理論をもとにSAURUSアドバイザーとして参画。フルマラソンの自己ベストは2時間46分03秒。ハーフ1時間16分50秒。

いざフルマラソンに挑戦しようと決意を固めても「何をしたらいいのかわからない…」という方も多いのではないでしょうか。

初めての挑戦に困難はつきもの。わからないことがあるのは当然のことです。

でも、安心してください。本記事を読めば「フルマラソン挑戦の全体像」が掴めます。

本記事では下記の項目について解説をしていきますが、特に、2つ目の「ロードマップ」については関連記事へのリンクも含め、手厚く解説をしました。

42.195km先のフィニッシュゲートに、満身創痍ながらも達成感に満ちた最高の笑顔で完走している自分を思い浮かべながら、ぜひワクワクしながら読み進めてみてください。

それでは、フルマラソン完走のための「手引き」をお届けいたします。

フルマラソン完走の難易度

ロードマップのお伝えの前に、まずは「フルマラソン完走の難易度」について、頭に入れておきましょう。

ここで伝えたいのは、「完走するだけでも十分に素晴らしい」ということです。

「フルマラソン完走」がどれだけすごいことなのかを具体的な数値をもってご紹介します。あなたはこれからすごいことに挑戦するということがわかるはずです。

 

フルマラソン完走者の割合はランニング愛好者の「約3%」

ランニングを始めると、自然とランニング仲間が増えたり、SNSでも誰かのランニング関連の投稿を毎日のように見るかもしれません。

なので一見、多くの人がランニングに勤しんでいるように感じるかもしれませんが、実はそうではありません。

フルマラソンの年間の完走者数は「約30万人」います。その年ごとにもちろん変動はしますが、おおよそ年間で「30万人」がフルマラソンを完走しています。

この数字を聞いて、あなたはどう感じましたか?
おそらく「あれ?そんなものなの?」と感じたのではないでしょうか?

この「30万人(完走者数)」を以下2つの切り口からみてみたいと思います。

まず、「人口に対して」ですが、日本の人口はおよそ1億2千5百万人ですので、人口比だと「0.24%」です。なんと1%にも遠く及びません。さらに、15~64歳のいわゆる生産年齢人口(約8,000万人)でみてみても、なんと「0.37%」です。

次に、「ランニング愛好者」に対して、だとどうでしょうか。

週に1回以上ランニングをするランニング愛好者は「約1,000万人」と言われています。つまり、走っている人の中でみてみても、フルマラソンの完走者の割合は「たった3%」ということになります。

いかがでしょうか?

巷では、サブ4やサブ3など「速いタイム」で完走する人が目立ちがちですが、それらの人は正直「一握り中の一握り」といっても過言ではありません。

「フルマラソンを完走する」ということは、実はそれだけでも十分にすごいことなのです。

完走目標なら必ず達成できる

ランニング愛好者の中で「3%」しかいないなんて、ごくごく少数(上位層)ではないか!と尻込みをしてしまいましたか?

大丈夫です、心配には及びません。

あなたの目標がまずは「完走」であれば、ある程度のトレーニング期間をとって、正しい努力を積めば、必ず達成できます。

また、その努力も、苦悶の表情を浮かべながらの「苦しみに満ちた」ものでなくて大丈夫です。

運動を習慣化し、定期的に走るようになると、自然と走れる距離も長くなります。少しドライな言い方にはなりますが、その延長線上に「フルマラソン完走」があると思いましょう。

フルマラソンほど「コツコツ」という言葉が当てはまるものもありません。奇跡は起きない代わりに、やったことがしっかりと報われるのがフルマラソンです。

そしてなにより、「フルマラソン完走」には、それだけでもあなたの価値観や人生を変えるほどのインパクトがあります。

共に頑張りましょう。

エントリーからレース当日までのロードマップ

「フルマラソンに挑戦する!」という決意が固まったはいいものの、何から手をつけたらいいのかわからない…

そんなあなたへ、ここでは「エントリー」から「レース当日」までの具体的な手順をお伝えします。

エントリー後、レース当日までにやるべきことや待っていることは何なのか?

それらの全体像を押さえてから、フルマラソンへのチャレンジをスタートしましょう。

 

エントリー

まずはなんといっても「エントリー」です。エントリーからすべてが始まります。

もしまだチャレンジしようかどうか迷っているのなら、思い切ってエントリーしてしまいましょう。

人間は基本的に怠惰な生き物です。エントリーをして、やらざるを得ない状況を作り出してしまったほうが、気持ちも固まり、いろいろと楽です。

ただし、「不退転の覚悟」までは要りません。フルマラソンは基本自分との戦いです。完走できなくても、うまく走れなくても誰に迷惑をかけるわけでもありません。

語弊を恐れずにいうと、「気軽な気持ちで」エントリーボタンを押してしまって大丈夫です。エントリーができてしまえば、あなたはフルマラソン挑戦のうちの大きな関門を突破したも同然です。

 

目標設定

エントリーができたら次は「目標設定」をしましょう。

あなたの目標は「完走」でしょうか?それとも「サブ5(5時間以内の完走)」や「サブ4(4時間以内の完走」でしょうか?

なんとなくトレーニングを始めても一定の効果や成果は得られると思いますが、目標を定めることで、「何をすべきか」がより明確になります。

そうはいっても、どうやって目標設定すればいいの?と思いますよね。

下記の記事では、目標タイムの決め方や、フルマラソン挑戦にあたって取り組みたいことなどをまとめています。是非参考にしてください。

【フルマラソン初心者必見】目標タイムの決め方とレースに向けて取り組みたい5つのこと – SAURUS

目標を「サブ4」に設定しようと思っている方はこちらの記事をどうぞ。

サブ4とは?ペース配分や練習メニュー、月間走行距離について解説 – SAURUS

本記事はマラソン初心者向けに書いていますが、もし目標を「サブ3」に設定しようと考えている方は、こちらの記事を参考にしてみてください。

サブ3の難易度とは?ペース表や月間走行距離について解説 – SAURUS

 

練習計画

目標が決まったら、「練習計画」です。

これはひとまず「ざっくり」でOK。

フルマラソン初挑戦や初心者の方であれば、最低でも「半年プラン」を立てたいところです。

3ヶ月や4ヶ月では、もともと運動習慣がある人以外は怪我や故障のリスクが高まりますのであまりおすすめしません。

なお、「ざっくり」の定義ですが、仮に半年プランを立てる場合、ここからの半年で「おおよそどの時期に、どのようなトレーニングが必要なのか」を押さえることが、まず前提になります。

具体的なトレーニングメニューの組み立ては、書籍を参考にしたりしながら是非インプットしてみてください。(※本記事でも「トレーニング」の項目で「具体的なトレーニングメニュー」をご紹介していますので、是非ご覧ください。

 

ウェア・ギアの準備

マラソンのトレーニングに必要な、最低限のアイテムとして下記を揃えましょう。

最低限のアイテムは下記です

ウェアとシューズは言わずもがなですが、GPS時計については、あえて「最低限必要なアイテム」として入れさせていただきました。

正直安い買い物ではありませんが、効果的にトレーニングに取り組むためにも是非この機会に購入を検討してみてください。

ランニング記録が蓄積されることにより、「自分はこれだけやってきたんだ」という自信につながります。(厳しい言い方をすると、これは”逆も然り”なのですが)

また何より、ランニング中のペースの確認や、その他さまざまなランニングデータ(走行速度、平均ペース、ピッチ、ストライド、心拍数等)が計測できることが大きなメリットです。(※取得可能なデータは機種に拠ります。)

次の項目で触れる「トレーニング」においても、いくつかのメニューでは「ペース」や「速度」を設定して行うものがあります。

スマホアプリなどでも計測できるものはありますが、スマホを手に持ちながら確認をするのは煩わしいので、やはり腕時計がおすすめです。

 

トレーニング

ランニング初心者の方がまず目指すのは「運動の習慣化」です。

「練習計画」の項目で、できれば「半年プランを立てましょう」と書きましたが、運動が習慣になっていない方は、半年プランの最初の1〜2ヶ月はとにかく「運動を習慣にすること」だけを意識してください。

具体的には、「少しでもいいから継続して走る(できれば週3〜4回)」です。もし走るのも大変な方は「はじめのうちはウォーキングでもよし」と割り切ることも大事です。

とにかく最初の1〜2ヶ月は体を継続して動かすことを意識して「習慣化」しましょう。特定の効果を狙ったさまざまなトレーニングは、2〜3ヶ月目以降でも間に合います。

なお、具体的なトレーニングメニューとして、以下を下記記事では紹介しています。参考にしてみてください。

<スタミナ系>

<スピード系>

<スピード持久力系>

具体的なトレーニングメニューの詳細はこちら。

【マラソンに挑戦するあなたへ】具体的なトレーニングメニュー9種類とトレーニングにおける心構え7つ – SAURUS

スピードトレーニングに言及した記事はこちら。

マラソンとスピードトレーニング

調整(テーパリング)

レースに向けてトレーニングを積んできたら、レース1ヶ月前からは徐々に「調整」に入ります。俗にいう「テーパリング」というものです。

テーパリングは「徐々に先を尖らせていく」という意味合いの言葉ですが、基本スタンスとしては「強度は下げずに、量を減らす」です。

少し抽象的な表現をすると、体から疲労は抜きつつ、仕上がりを尖らせていく(洗練させていく)イメージですね。

ただし、初心者の方は注意が必要です。

通常、レース3ヶ月前あたりからはポイント練習という「高強度のトレーニング」を積んでいくのがセオリーですが、初心者の方(特にチームやコミュニティに所属せず、単独でトレーニングに取り組む方)は、どれだけこのポイント練習を、目標に沿った適切な強度で、しっかりと積めているかがわかりません。

単独練習の場合、余程のモチベーションがないと、どうしても「甘さ」が出てしまうでしょう。そのような場合、テーパリング期間に突入したからといって、下手に量を落としてしまうと、単純に練習不足状態に陥る可能性があります。

テーパリングは、ポイント練習をしっかりと積めた人にこそ効果を発揮する、という点は押さえておきましょう。

 

レース当日

レース当日を迎えたら、あとは「やるだけ」です。

フルマラソンというのは良くも悪くも「やってきたことが、そのまま結果となる」スポーツです。裏を返すと、しっかりとした努力をしてきたのなら、その努力は結果を裏切りません。

また、大規模な大会であれば、途切れることのない沿道の応援があります。

ローカルの大会であっても、ローカルならではのあたたかい声援、地元特産品のエイドなど、ホスピタリティに溢れた雰囲気を楽しめるでしょう。

レース本番特有の程よい緊張感と高揚感を味方につけて、そして最後は自分を信じて、精一杯に42.195kmを走りましょう。辛くとも楽しい、かけがえのない体験になるはずです。

一点、レース当日(レース本番)の大切な要素として、「補給(補給食)をどうするか」という点があります。

下記の記事では、補給食の必要性や携帯方法、補給するタイミング等について、ご紹介しています。参考にしてください。

【フルマラソン初心者必見】「補給(補給食)」にまつわるアレコレ(必要性/携帯方法/タイミング等)を一挙にお伝え – SAURUS

初心者が意識しておきたい2つのこと

本記事はフルマラソンをこれから目指す「初心者」に向けて書いていますが、そんな初心者に向けて、意識しておいてほしいことが2つあります。

 

オーバートレーニング

一つ目は「オーバートレーニング」です。

「オーバートレーニング」とは、厚生労働省が運営する「e-ヘルスネット」から引用すると「スポーツなどによって生じた生理的な疲労が十分に回復しないまま積み重なって引き起こされる慢性疲労状態。」と定義されています。

もともと運動経験がない人がフルマラソンに挑戦する場合に気をつけなければいけないのはもちろんなのですが、過去に運動経験があるものの、ブランクがあり、「気持ちは現役時代」という人は要注意です。

昔運動していた時代の感覚のままトレーニングを積むと、高い確率で怪我や故障をします。

自分の体の状態によく耳を傾け、必要に応じて鍼やマッサージ、セルフストレッチなどでメンテナンスをし、トレーニング後は栄養をしっかり摂ることが大切です。

怪我や故障は一度すると癖になりますし、故障箇所を庇ってさらに違う故障を誘発したりもします。そして、それらのたいていが長引きます。

トレーニングと「休養」「栄養」はセットです。

「これらもすべてトレーニングのうち」と認識し、オーバートレーニングにならないように気を配りましょう。

 

起こり得る「怪我」や「故障」を知っておく

ランニングは、対人スポーツのように人との接触はないため、骨折などの外傷は比較的少ないのですが、一方で「ひたすら同じ動作を繰り返す」という特性上、フォームが悪かったりすると特定の箇所に負荷が集中し、痛みが出たりすることがあります。

ランニングによる怪我や故障は主に「脚」が多いのですが、どのような怪我や故障が起こり得るのか、まずは「敵」を知っておきましょう。

以下、主だったものを簡単にご紹介します。

 

<肉離れ>

筋肉の断裂。主に運動中に発生。発生箇所は主に脚(ハムストリングス=裏もも、大腿四頭筋=前もも、腓腹筋=ふくらはぎ)。

<捻挫>

関節をくじいたり捻ったりすることにより、通常の可動範囲以上の動き(負荷)がかかることによる損傷。

<シンスプリント>

「シン」とは英語で「脛(すね)」のこと。脛の下の方が痛む症状でランナーに多い。激しい痛みというよりは鈍痛。

<ランナー膝(腸脛靱帯炎)>

太ももの外側を覆っている腸脛靱帯(ちょうけいじんたい)に炎症が起きている状態。O脚やガニ股の人は特になりやすいので注意が必要。フォーム改善が一番の根本対策。

<足底筋(腱)膜炎>

足裏の筋肉の炎症。足指の付け根から踵(かかと)に向かって位置している筋肉。足底筋膜の酷使や加齢により発症し、主に踵の中央部分に痛みが出る。

<熱中症>

高温多湿下で適切な水分補給を怠った際に脱水症状となり熱中症を引き起こす。立ちくらみ、目眩、頭痛、吐き気などの症状。夏場のトレーニングでは、日除け用のキャップや通気性の高いウェア、こまめな水分補給を心掛ける。

<貧血>

一般的な貧血とは別に「スポーツ貧血」と呼ばれる症状あり。ランニング動作により、足底に繰り返し衝撃が加わることで、血管の中の赤血球が破壊されることが原因と言われる。日頃から鉄分の摂取を心掛けることに加え、貧血の症状(立ちくらみ、目眩等)が出た際は、姿勢を低くしてしばらく安静にすること。

 

まとめ:チャレンジしないと見えない世界がある

フルマラソン完走の手引きとして、以下についてお伝えしてきました。

• フルマラソン完走の難易度
• エントリーからレース当日までのロードマップ
• 初心者が意識しておきたい2つのこと

あなたがこれからどんなことに挑戦しようとしているのか、何をすればいいのか、なんとなくご理解いただけたのではないかと思います。

これでフルマラソン挑戦に向けてのインプット作業は終わりです。早速、大会を探して「エントリー」しましょう。すべてはそこから始まります。

本記事の締めとして、みなさまへのエールの意も込めて、最後にお伝えしておきたいことがあります。

それは、

「チャレンジしないと見えない世界がある」

ということ。

さまざまなマラソン大会が、いよいよ本格的に開催されてきました。ぜひチャレンジをして、新たな扉を開いてください。

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