アミノ酸・タンパク質 基礎知識
amino acid
セリンとは|効果や副作用、セリンの含まれる食品を解説
2021年9月26日 - 更新日: 2021年10月4日
食品に含まれるたんぱく質は体内でそのまま利用することができないため、筋肉を作るためのたんぱく質は体内で合成する必要があります。
タンパク質は20種類のアミノ酸から構成されており、その中の1つに「セリン」という成分があります。
セリンは運動やトレーニングを行う方だけではなく、美容や健康に関心の高い方からも注目されています。
ここでは、セリンの効果や副作用、セリンの含まれる食品について解説していきます。
セリンとは
セリンは、絹の表面のたんぱく質であるセリシンの加水分解物から発見された成分です。
セリンはたんぱく質を構成する20種類のアミノ酸の中でも、食品だけではなく体内でも合成できる非必須アミノ酸に該当します。
セリンは脳の働きのサポートや、皮膚の健康を守る役割を担っています。
運動やトレーニングに直接関係する効果よりも、健康の維持や、たんぱく質を構成するアミノ酸としての役割が大きいと言えます。
セリンの効果
セリンは、細胞膜の構築に欠かすことのできないホスファチジルセリンというリン脂質の原料です。
ホスファチジルセリンは認識や記憶、知覚など脳の働きを支える役割があります。
ホスファチジルセリンがアルツハイマー病の症状や加齢による記憶力の低下を改善することは実験でも明らかになっています。
健康な脳を維持するためにもセリンの摂取は大事だと言えるでしょう。
また、セリンは睡眠の質を改善する効果もあると言われています。
睡眠に不満を感じている人を対象にした研究において、セリンを含む飲料を毎日就寝前に飲み続けることで睡眠の質が改善されたことが分かっています。
運動や筋トレにおいて、睡眠は非常に大切です。
睡眠中に運動や筋トレにおける疲労は回復されるため、睡眠の質が低ければ疲労が残ってしまうことでパフォーマンスが低下すると考えられます。
運動や筋トレのパフォーマンスを高めたい方や、睡眠の質が悪くて疲れが取れないという方は、積極的にセリンを摂取すべきでしょう。
セリンの副作用
セリンは過剰に摂取をしても、代謝されて排出されるため副作用の心配は少ないと言えます。
ただし、セリンが不足すれば脳の働きを支えるホスファチジルセリンの不足にも繋がるため、認知量やアルツハイマーなどの病気が進行する恐れがあります。
そのため、セリンは過剰摂取による副作用よりも不足による副作用に注意が必要です。
セリンを含む食品
セリンは大豆やきな粉、高野豆腐、ナチュラルチーズ、かつお節などに多く含まれています。
また、牛乳にもセリンが多く含まれています。
眠れない時には温めたミルクを飲むことが良いと言われる理由はセリンの含有量が多いため、良質な睡眠を取りやすくなるからだと考えられます。
セリンは日常の食事でも摂取することができますが、1日の摂取目安量(男性3,81g、女性3,24g)を効率よく摂取するのであれば、サプリメントがおすすめと言えるでしょう。
参考文献
厚生労働省e-ヘルスネット「アミノ酸」アミノ酸 | e-ヘルスネット(厚生労働省)
厚生労働省e-ヘルスネット「眠りのメカニズム」眠りのメカニズム | e-ヘルスネット(厚生労働省)
\自己ベスト続出/サブ4以上が72.6%!業界話題のランナー愛用マラソンサプリメントはこちら。