アミノ酸・タンパク質 基礎知識
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女性がプロテインを飲むと起きる可能性のある副作用を解説
2021年12月12日 - 更新日: 2023年3月2日
手軽に良質なたんぱく質を摂取できるプロテインは、女性の間でも流行っていますよね。
そんな便利なプロテインだからこそ「なにかデメリットや副作用があったりする?」と疑問に感じたことはありませんか?
女性がプロテインを飲むことで起きる副作用には、腸内環境の悪化による体調不良や、たんぱく質の過剰摂取による肌荒れなどが生じる可能性があります。
このようなプロテインの副作用を避けて、女性がプロテインを上手く活用する方法や、ソイプロテインに含まれるイソフラボンについての注意点についてお伝えします。
女性がプロテインを飲むと起きる可能性のある副作用
- 腸内環境の悪化
- 肌が荒れる
- カロリーオーバーによる体重増加
ひとつずつ説明していきます。
腸内環境の悪化
プロテインの中でも最も人気があるホエイプロテインは、動物性たんぱく質です。
動物性たんぱく質をは腸内の悪玉菌を増やす作用がありますので、腸内環境が悪化し腹痛などの体調不良が起こる可能性があります。
また多くのプロテインには味付けのため、長期間保存するために多くの添加物が使用されています。
このような添加物は基本的には人体に影響がないとされていますが、人によっては腸内環境が悪化するなどの副作用が起きる可能性があります。
肌が荒れる
ホエイプロテインには男性ホルモンを増やす作用、インスリン分泌量を増やす作用があります。
これらは筋肉をつけるために良い影響を及ぼしますが、皮脂のの分泌量を増やしたり、皮膚の炎症を引き起こしたりする可能性があります。
プロテインを飲んで肌荒れやニキビが生じる場合は、ホエイプロテインの成分が原因となっている可能性があります。
カロリーオーバーによる体重増加
プロテインは身体作りや健康維持において大切なたんぱく質ですが、もちろんカロリーも含まれています。
加えて、気軽に摂取できる流動物なのでお腹に溜まることなくカロリーを摂取することができます。
普段の食事に加えてプロテインを摂取している方はカロリー計算をしないと、「健康のために飲んでいたのに体重が増えた」なんてことも起こり得るので注意が必要です。
ソイプロテインに含まれるイソフラボンに副作用はある?
ソイプロテインに含まれるイソフラボンは、女性ホルモンのような働きをすることから注目されています。
女性ホルモンと聞くと、「飲み過ぎてしまったら月経不順や肌荒れの原因になるのでは?」と心配になる方もいるかもしれません。
しかし、ソイプロテインを飲む際にそのような心配はほぼ必要ありません。
なぜなら、イソフラボンを含んだ大豆製品は昔から食べられ続けており、これまでも重篤な副作用が出たという報告はないからです。
デメリットよりもメリットの方が大きいので、むしろソイプロテインは積極的に飲むことをおすすめします。
摂取量上限を守れば副作用の心配はほぼいらない
イソフラボンに副作用の疑いが全くないわけではありませんが
- 長期的に(5年程度)
- 過剰に(毎日150mg)
摂取するような、かなり限定的な状況で起きる副作用だと考えられています。[2]
毎日150mgというと、納豆およそ4パックほどになりますので、かなり多い量となります。
毎日納豆を食べる方でも、ソイプロテインの1回分の大豆イソフラボンの含有量は60mg程度なので、毎日飲んでも問題ないと言えます。
ただ、1日の大豆イソフラボンの摂取量は70〜75mgが上限※となっていますので、毎日ソイプロテインを飲む方でも1日1杯程度に抑えておいた方が良いでしょう。[2]
(※毎日継続して摂取する場合)
イソフラボンに期待される効果
イソフラボンには、女性ホルモンであるエストロゲンと化学構造が似ているため、エストロゲンと似た働きがあります。
エストロゲンは加齢によって減少していき、コラーゲンの生成が徐々に減ることでシワやたるみが増えていきます。
しかし女性ホルモンが増えてコラーゲンの体内生成が促進されれば、シワやたるみも目立ちにくくなることが期待できます。
この働きはエストロゲンが減っている人にのみ起きる仕組み(エストロゲンの拮抗作用)なので、女性ホルモンが減っていない方がソイプロテインを飲んでも特に問題ありません。
念のため少量ずつ飲んで体調に変化がないか気をつけた方が安全ですが、「イソフラボン=女性ホルモン」というイメージだけで不安になりすぎる必要はありません。
女性がプロテインを上手く活用する方法
- ソイプロテインを使用する
- オーガニックプロテインを活用する
- 摂取量を調整する
ひとつずつ説明していきます。
ソイプロテインを使用する
ソイプロテインは植物性たんぱく質で構成されているプロテインです。
前述したように、大豆イソフラボンが女性ホルモンの不足を補うので、女性特有の不調の緩和や美しい肌や髪の毛の生成をサポートします。
ホエイプロテインに比べて吸収は緩やかですが、動物性たんぱく質を摂取した際の肌荒れなどのリスクを回避することができます。
女性は男性に比べて「筋肉をつけたい」よりも健康維持などのためにプロテインを摂取している方は多いと思うので、女性が気になる副作用を回避するためにもソイプロテインはおすすめです。
オーガニックプロテインを活用する
プロテインに含まれている添加物のおかげで美味しくプロテインを飲むことができていますが、添加物を摂取するリスクは少なからずあります。
添加物を気にされる方のために、販売されているのがオーガニックプロテインです。
人工甘味料や保存料などの添加物が使用されていないので、添加物による腸内環境の悪化やむくみが生じる可能性を無くすことができます。⁽¹⁾
摂取量を調整する
プロテインは良質なたんぱく質を摂取できる優れものですが、適切な食事があってこそ効果を発揮します。
プロテイン以外の食事を管理せず「とりあえずプロテインを飲んでおけば良い」と考えて闇雲に摂取するとカロリーオーバーに繋がり、健康を害してしまう可能性があります。
まずは食生活を見直して、その上で「たんぱく質が足りていない時」「運動後の栄養を素早く補給したい時」など、ポイントで利用して摂取量を調整することで効果を充分に発揮することができます。
プロテインは状況で使い分ける
ここまで女性がプロテインを飲んで起きる可能性のある副作用についてまとめてきました。
プロテインは適切な食事の上で、上手く利用すれば多くの副作用を避けることができます。
- 「間食のお菓子の代わりにプロテインを摂取する」
- 「運動後の栄養補給としてプロテインを利用する」
など状況で使い分けるようにしましょう。
今回紹介したポイントを意識して健康的にプロテインを利用してみてください。
参考文献
[1]農畜産業振興機構「人工甘味料と糖代謝」
[2]大豆イソフラボンを含む特定保健用食品の安全性評価の基本的な考え方
[3]大豆及び大豆イソフラボンに関するQ&A
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