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【フルマラソン初心者必見】目標タイムの決め方とレースに向けて取り組みたい5つのこと
2023年1月13日 - 更新日: 2023年2月16日
フルマラソンに挑戦したい!でも何をしたらいいのかわからない!
本記事では、そんな「フルマラソン初心者」の方に向け、
- 目標タイムの決め方
- フルマラソン挑戦に向けて取り組むべき5つのこと
- 年代別(40代、50代)のトレーニングのポイント
をお伝えしていきます。
フルマラソン完走は、とても大きな達成感をあなたにもたらしてくれますが、「そう甘くはない」のも事実です。
がむしゃらに取り組むのではなく、しっかりと「目標設定」をして、目標に向けて「やるべきこと」を整理し、着実に「トレーニング」を積み上げていくことが大切です。
本記事を読んで、フルマラソン挑戦に向けて、まずは一歩を踏み出しましょう。
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まずは「目標」を決めよう
フルマラソンに挑戦するからには、やはり「完走」はしたいもの。そのために大切なのは「目標」を決めることです。
とはいえ、フルマラソンに挑戦する人の走力や目的はさまざまなので、ここでは参考となる目標とそれに対する簡単な「指針」を示していきます。
「サブ5(5時間切り)」達成
フルマラソン初心者とはいえ、過去に運動経験がある方に対してのおすすめの目標は「サブ5(5時間切り)」です。
サブ5のペースは、「1kmあたり7分06秒」となりますが、給水所での水分補給やトイレに寄ったりもすると思いますので、実際のターゲットペースは、1kmあたり6分50秒〜6分55秒あたりになります。
普段ジョギングをしているときのあなたのペースはどれくらいでしょうか?おそらくゆっくり走ったとしても、1kmあたり7〜7分30秒程度の間には収まっているのではないでしょうか。
つまり、サブ5にスピードは必要ありません(※もちろん個人の主観により異なります)。
運動未経験の人がいきなりサブ5を狙うにはハードルが高いかもしれないが、十分な準備期間(最低半年、できれば1年)があり、ゆっくりとでも走り続けることができるようになれば、サブ5の達成は十分に可能です。
「サブ4(4時間切り)」達成
学生時代は運動部に所属していた人など、それなりに運動経験がある人でも、しっかりとした準備をしないと簡単には達成できないのが「サブ4(4時間切り)」です。
サブ5は「ゆっくりとでも走り続けられる」ことが最低条件でしたので、運動習慣さえ身につけることができれば達成可能な目標でした。
しかし、サブ4はトレーニングによる「パフォーマンスアップ」が必要不可欠です。スピード強化(そもそも走るスピードを上げる)や、スピード持久力強化(スピードを上げた状態を長く保つ)、それらに付随する筋力アップなど、戦略的にトレーニングを積む必要があります。
そのため「覚悟」が必要な目標となりますが、逆の見方をすると、サブ4を達成できれば、胸を張って「私はランナーです!」といえるレベルです。
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とにかく「完走」
フルマラソン初心者の方は、まずはとにかく完走が目標、という方も多いでしょう。
しかし仮に「完走」が目標であっても、フルマラソンには通常「制限時間」があります(ホノルルマラソンのように「制限時間なし」という大会も稀にあります)。多くの大会では、「6時間制限」が一般的、長くても「7時間制限」です。
「完走した者皆が勝者である」
これはトライアスロンの世界で脈々と受け継がれている精神ですが、フルマラソンでもまったく同じです。過酷さは異なるかもしれませんが、どちらもその人にとって「大きな挑戦」であることには変わりありません。
ですので、「とにかく完走!」が目標であっても、立派な、そして勇敢な目標です。
フルマラソンは自分との戦い。沿道の応援などに大きなパワーをもらえますが、最後は自分との戦いになります。
足が鉛のように重い、膝がすごく痛い、腕も痺れてきた…。そんな状況が必ずやってきます。でも、最後に頼れるのは自分自身です。自らを鼓舞し、足を一歩一歩前に進めるほかありません。
もし初心者ランナーのあなたがフルマラソンを完走できたら、その成功体験は、それがたとえ制限時間ギリギリであったとしても、あなたの人生に大きなインパクトを与えてくれるはずです。
マラソンに挑戦したことで人生が変わった、価値観が変わった、という人はたくさんいます。頑張りましょう。
「目標タイム」の決め方3つ
サブ5やサブ4など、「目標となりうる指標」があることはわかった、でもそれが自分にとって「適切な目標」なのかがわからない…。
理想を掲げることは大事ですが、「高すぎる目標」を設定しても途中で挫折しかねません。
ここではそんな、初めてフルマラソンに挑戦する人に対して、「目標タイム」の決め方を3つご紹介します。
「一般的な指標(サブ5やサブ4)」で決める
フルマラソン挑戦を決めると、「サブ5(5時間切り)」や「サブ4(4時間切り)」といった言葉が耳に入ってくるようになります。
1つ目は、これら「一般的な指標」を目標としてしまう方法です。
自分のレベルに見合った目標か?という観点からすると少し雑な目標設定ではありますが、この方法のメリットは、多くの大会において「ペーサー(一定のペースを保って先導してくれるランナー)」が配置されるということです。(※あまりにもローカル且つ小規模な大会を除く)
また、ペーサーの周りには同じ目標タイムを目指すランナーの「集団」が形成されるので、「一人で走るよりも走りやすい」ということはもちろんのこと、「みんなも目標に向かって頑張っている!」というメンタルを後押ししてくれるメリットもあります。
いずれにしても「ペーサーの活用」は、目標達成に向け大きなアドバンテージになりますので、使わない手はありません。
ただし前述の通り、「少し雑な目標設定」となる懸念もあります。高すぎる目標は怪我、失速、最悪の場合リタイアのリスクもありますので、「実力と見合った目標」を設定することは大事です。
「ハーフマラソンの結果」から決める
2つ目は「ハーフマラソンの結果」から決める方法です。1つ目に比べ、「目標の精度」が上がります。
ハーフマラソンの距離は、フルマラソンのちょうど半分(21.975km)ですが、単純に2倍すればいい、というわけではもちろんありません。
マラソン初心者の場合は特に、後半は盛大に垂れてくる(ペースが落ちてくる)ので、ハーフマラソンの結果の「2.5〜3倍程度」がフルマラソン完走タイムの目安となります。
以下、参考としてください。
ハーフマラソン結果 | フル目標(2.5倍の場合) | フル目標(3倍の場合) |
110分(1時間50分) | 275分(4時間35分) | 330分(5時間半) |
120分(2時間) | 300分(5時間) | 360分(6時間) |
130分(2時間10分) | 325分(5時間25分) | 390分(6時間半) |
トレーニングが少し積めてきたら、ぜひ一度ハーフマラソンにチャレンジしてみましょう。
「トレーニングの結果」から決める
3つ目は、目安となるタイムを割り出せる「トレーニングの結果」から決める方法。ハーフマラソンの大会に参加するよりも、いつでも自分で測定できるため、よりお手軽です。
具体的に一つ、「5,000TT(5,000mタイムトライアル)」を紹介します。
この算出方法が秀逸な点は、「月間走行距離に応じて」細かく目標タイムを算出できること。
計算方法は簡単です。5,000mの結果に対して、下記をそれぞれ掛けるだけ。
- 月間走行距離が100km以下なら「12倍」
- 月間走行距離が101~150kmなら「11倍」
- 月間走行距離が151km以上なら「10倍」
以下、参考です。5,000TTの3つの結果から、目標タイムを算出してみます。
5,000TT 結果 | 目標(月間走行距離100km以下) | 目標(月間走行距離101~150km以下) | 目標(月間走行距離151km以上) |
25分(5:00/km) | 300分(5時間) | 275分(4時間35分) | 250分(4時間10分) |
30分(6:00/km) | 360分(6時間) | 330分(5時間半) | 300分(5時間) |
35分(7:00/km) | 420分(7時間) | 385分(6時間25分) | 350分(5時間50分) |
面白いのは、5,000TTを速く走れても、そもそもの月間走行距離が少ないと(≒フルマラソンに向けたトレー二ングが積めていないと)、5,000TTのタイムが遅い人でも逆転劇を起こせるという点。(月間走行距離100km以下で5,000mが25分の人と、月間走行距離151km以上で5,000mが30分の人との目標タイムは「同じ」になります)
トレーニングにおいては「月間走行距離」がすべてではありませんが、普段継続してどれだけ走れているか、はフルマラソン初心者にとって大切な指標となります。
【参考】目標タイム別レースペース
参考として、フルマラソン完走の目標タイム4〜6時間(15分刻み)の目標タイムを、以下に記載します。
目標タイム | 1kmペース | ハーフタイム | フルタイム |
4時間 | 5分41秒/km | 01:59:58 | 04:00:00 |
4時間15分 | 6分03秒/km | 02:07:27 | 04:15:00 |
4時間30分 | 6分24秒/km | 02:14:57 | 04:30:00 |
4時間45分 | 6分45秒/km | 02:22:27 | 04:45:00 |
5時間 | 7分07秒/km | 02:29:58 | 05:00:00 |
5時間15分 | 7分28秒/km | 02:37:28 | 05:15:00 |
5時間30分 | 7分49秒/km | 02:44:58 | 05:30:00 |
5時間45分 | 8分11秒/km | 02:52:28 | 05:45:00 |
6時間00分 | 8分32秒/km | 02:59:57 | 06:00:00 |
実際は前述のとおり、水分補給やトイレの立ち寄りなども発生しますので、1kmあたりのペースは10〜15秒程度速く設定しておくと安心です。
フルマラソン挑戦にあたり取り組みたい「5つ」のこと
フルマラソン完走のために取り組みたいことを「5つ」挙げます。(多少なりとも「運動経験がある人向け」という前提の内容です。)
①【減量】体重が軽いと怪我のリスクも低くなる
減量は効果がすぐに目に見えるものではないため根気が必要ですが、効果は大きいです。
なぜなら、「走るときには体重の約3倍の衝撃が膝関節にかかる」と言われていますが、体重が重いと、当然その衝撃も大きくなります。そのため、初心者の多くは「膝痛」に悩まされるケースがとても多いのです。
膝への衝撃を和らげるアプローチとしては、フォームの改善などもありますが、極端な言い方をするとそれは「小手先」。自分自身の「減量(軽量化)」が一番効果が高いです。
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②【脚作り】フルマラソンを走り抜くために
次は「脚作り」です。ここは少し手厚く解説します。なぜなら「脚作り」とは、「土台」を作ることだから。
何事も「土台」が大切なのはいうまでもありません。土台が脆いと、完走はもとより、トレーニング段階で怪我をするリスクもあります。
脚作りのためのトレーニングの基本は、「継続して長く走ること」です。まずは「60分ジョグ」からスタートしましょう。その際、ペースは気にせずでOK。
「コンスタントに走る機会を創る」ことが大切になりますので、最低週2〜3回は走りたいですね。慣れてきたら徐々に走る時間を90分、120分と延ばしていきましょう。
ちなみに、脚作りと聞くと筋トレも必要?と思うかもしれませんが、ランニング初心者の方は、筋トレは一旦「不要」です。運動習慣がついてくれば、最低限の基礎筋力はついてきますので、走りながら筋力をつけるというアプローチで問題ありません。
ただ、あえて一つだけ何か筋トレをやるとしたら、「体幹トレーニング」はおすすめします。
地味な筋トレではありますが、「体幹強化」は必ず大きなメリットになって返ってきます。(痩せる、体のラインが整う、フォームが安定する、など一石二鳥、三鳥です)
③【長時間行動】4時間以上の行動に慣れる
本記事の読者は、フルマラソン本番において、4時間以上動き続けることはほぼ間違いないでしょう。長い人だと制限時間ギリギリの6〜7時間なんていう方もいると思います。
チャレンジするレースが決まったら、本番までに「半日程度動き続ける」ということを何度かしておいたほうが安心です。
これは「トレーニングとして」でなくても構いません。ウォーキングやグルメを挟みながら(休憩は短めで!)の「観光ラン」でも良いと思います。
観光グルメランよりしっかりした練習としては、「LSD(ロング・スロー・ディスタンス)」というトレーニングもあります。
早歩きより少し速い程度のゆっくりした速度で、最低90〜120分を走るトレーニングですが、LSDのメリットは、とにかく「負荷が軽い」こと。いかに怪我をせずにトレーニングを積んでいけるか、ということもフルマラソン挑戦には大切なポイントとなります。
いずれにしろ、とにかく「長く動く」という経験をしておくことをおすすめします。
④【現在地確認】前哨戦としてハーフマラソンに参戦する
可能なら一度「ハーフマラソン」に出ておくと良いでしょう。
「目標タイムの決め方」の項目でも触れましたが、ハーフマラソンに参戦することで、フルマラソン完走の目安タイムが割り出せます(ハーフマラソン完走タイムの2.5〜3倍がフルマラソンの目標タイム)
また、下記のようなレース前後や当日の雰囲気を”擬似体験できる”ことも大きなメリットです。
- レースまでの準備(レース1〜2週間前からの準備、当日の準備)
- 大会会場の混雑度合い(特にレース前のトイレの混雑度合い)
- レース特有の雰囲気(緊張感やアドレナリン)
- スタート直後とそれ以降の疲労度合いの認識
フルマラソンに向けたさまざまな経験ができるでしょう。
⑤【フォーム改善】走る土台ができてきたら次はコレ
ランニングチームなどに入らない限り、普段のトレーニングは「単独ラン」という人も多いのではないでしょうか。
その場合、あまりフォームを気にする機会は少ないかもしれませんが、ランニングには明確に「技術」があります。それが「フォーム」です。
正しいフォームを早いうちから意識することは、怪我の予防や、ランニングエコノミー(エネルギーロスのない効率の良い走り方)の向上、といった多くのメリットがあります。
正しいフォームがわからない、という人はぜひ書籍やYouTube動画などでリサーチしてみましょう。
ランニングYouTuberのSAKI RUN(サキラン)チャンネルでは、正しいランニングフォームを初心者向けにわかりやすく解説していますので、こちらも参考にしてください。
そうしてランニングフォームに対する「試行錯誤」自体が楽しくなってきたら、これは勝ったも同然です。あなたはフルマラソン完走どころか、”生涯スポーツとして”ランニングを楽しむことができます。
【年代別】トレーニングメニューとポイント
フルマラソンに挑戦する年代としてボリュームの多い40代、50代の方へ向けて、フルマラソン挑戦にあたって意識したいことや、具体的なトレーニングメニューを紹介します。
40代のトレーニング
フルマラソン初挑戦の方は、「まずは完走!」が目標になるかもしれませんが、すでに「完走を経験」している方であれば、まだまだパフォーマンスアップ(タイム短縮)が狙える年代です。
40代、50代からマラソンを始めて、サブ4どころか「サブ3を達成しました!」というランナーの話もよく聞きますよね。
「土台(脚作り)がある」前提での提案になりますが、「スピードアップ」とそれを維持するための「スピード持久力」を上げるためのトレーニングを、ぜひメニューに組み込んでいきましょう。
これらのトレーニングの目的は、「心肺機能の向上」と「スピードを維持するための筋力を鍛える」ことです。
具体的なトレーニングメニューとしては、以下3つ。
- インターバル(ダッシュとジョグを交互に繰り返す)
- レペティション(全力走と完全休養を交互に繰り返す)
- ウィンドスプリント(50m〜150mの短い距離を全力の70〜80%で走る/“流し”ともいう)
いわゆる「ポイント練習」というものです。
ただし、トレーニング強度が高めなので(3を除く)、頻度はまずは週1回からでOK。無理は禁物です。
また、体の動きをサポートしてくれるギア(ランニングタイツやテーピング等)や、上質なギア(ランニングウォッチやカーボンシューズ等)を積極的に活用してみるのもタイムアップに寄与する可能性は大きいので、検討の価値は十分にあります。
50代のトレーニング
先ほど、50代でマラソンを始めてサブ3達成、という例を出しましたが、一般的には、衰えを感じる年代です(実際に、何もしないとどんどん衰えます)。
50代になってからパフォーマンスアップを狙っていくのであれば、基本的にはこれまでよりも「ハードに追い込む」必要があることを肝に銘じましょう。
(50代でフルマラソンに初挑戦するという場合は、「ウォーキングから始める」「準備運動を必ず行う」「水分補給をしっかりする」など、基本的なところを疎かにしないことが大切です。)
トレーニングでは、全年代共通事項である「継続的に長く走る」ことに加え、以下3つを意識しましょう。
- スクワットや体幹などの補強トレーニングを行い怪我の予防に努める
- ストレッチを日常的に行い柔軟性を高める
- トレーニングの最後に”流し”を入れて、可動域が小さくならないように刺激を入れる
衰えに抗うのは歯痒い思いをすることもあるかもしれませんが、とにかく日々継続することが大切です。体は必ず答えてくれます。
また、トレーニングという切り口とは異なりますが、いざレースでは、年の功を発揮して「賢く走る」ことです。これをぜひ実行してください(最初に飛ばしすぎない、過信せずに淡々とレースを進める等)。
これらは当たり前のように思えて、フルマラソン初心者(特に若者)にはなかなかできないものです(どうしても前半突っ込んでしまう)。
運動に限らず、これまでの人生でさまざまな経験を積んできているからこその「知恵」はフルマラソンにも活かせます。
淡々と自分のペースを刻み続けることで、後半落ちてくるランナーを回収していくレース展開は、とても快感です。
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まとめ
フルマラソン初心者に向けて、まずは目標を決めること、目標タイムの決め方、挑戦にあたり取り組みたいこと、年代別(40代、50代)のトレーニングなどを紹介してきました。
フルマラソンは、決して甘くありません。やってきたこと、積み上げてきたことがそのまま結果となる、嘘をつかないスポーツです。
ただ、大きな目標や困難を乗り越えた先には「感動」があります。挑戦に向けて取り組んだ「経験」は必ず糧になります。そこには、一皮むけた成長した自分がいるはずです。
あなたのフルマラソン挑戦に向けて、何か一つでも参考になることがあれば幸いです。応援しています。
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