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【日本唯一の夏場開催】当日の気温は?コースは?「北海道マラソン」を徹底解説

2023年12月28日 - 更新日: 2024年8月4日

記事監修
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西村 殊寛 / YOSHIHIRO NISHIMURA

2008年に神戸大学医学部医学科を卒業。同年、医師免許を取得。2009年より始めたマラソンを医学および統計学より科学的に考察し、独自の理論をもとにSAURUSアドバイザーとして参画。フルマラソンの自己ベストは2時間46分03秒。ハーフ1時間16分50秒。

北海道マラソンは、日本国内で唯一夏に行われる本格的なフルマラソン大会です。

1987年に400人程のエントリーで始まった北海道マラソンですが、今では20,000人規模にまで成長。今後は東京マラソンレベル(30,000人規模)を目指しているそうです。

夏場に開催されるオリンピックや世界選手権に合わせて、当時の日本陸連の後押しもあり開催に至ったという背景があるのも面白いところです。

そういった背景などもあり、2017年大会以降はMGC(マラソングランドチャンピオンシップ)の選考レースも兼ねています。

本記事では、そんな北海道マラソン(通称「道マラ」)の魅力をたっぷりお伝えしていきます。是非この記事を読んで、参加を検討してみてください。

大会概要

北海道マラソンは、日本国内で唯一真夏に開催されるマラソン大会です。1987年のスタート時は500名にも満たない参加者でしたが、今では20,000人の大型マラソン大会となっています。

スポンサー企業もとても多く、中でも「OnJapan」の協賛は嬉しい人も多いのではないでしょうか。参加賞としてOnのランTシャツがもらえます。

まずは概要からみていきます。

大会名 北海道マラソン(ジャパンマラソンチャンピオンシップシリーズ・G3)
開催日時 8月第4日曜日(2024年は2023年8月27日(日)開催)
受付会場 大通公園西8丁目
※受付は例年「前々日13:00~20:00、前日10:00~20:00」
レーススタート 8:30スタート
主催 北海道マラソン2023組織委員会
後援 日本陸上競技連盟、日本ブラインドマラソン協会
協賛企業(パートナー) 【プレミア】SGC、カネカ
【ゴールド】出光興産、第一生命保険、DNP大日本印刷、野口観光、平和不動産、ホクレン農業協同組合連合会、On Japan(ウェア)
【シルバー】セコマ、大和ハウス工業、よつ葉乳業、サントリーフーズ(オフィシャルドリンク)、近畿日本ツーリスト(オフィシャルトラベルエージェンシー)、Wolt(オフィシャルデリバリー)
【ブロンズ】日本ハム
※他、サポーター企業多数
種目 フルマラソン(42.195km)
定員 20,000人
制限時間 6時間
参加費 国内16,500円、海外22,000円(税込・別途エントリー手数料要)
コース 札幌市中心部の「大通公園」を発着点とする日本陸上競技連盟公認コース
関門数 10箇所(1.2km地点以降、41.5km地点までに10箇所)
参加賞 Onオリジナルランニングシャツ
完走賞 1.完走メダル
2.フィニッシャーズタオル
エントリー ※以下は2023年大会の情報です。

・3/1(水)12:00/出走権付き旅行プラン 販売開始[先着順]
・4/2(日)18:00/一般エントリー開始[先着順]

エントリー期間 例年「8月初日から3週間程度」
※2023年は「8/1〜8/18」でした。必ずご自身でご確認ください。
公式サイト https://hokkaido-marathon.com/
大会SNS FB:https://www.facebook.com/hokkaidomarathon/
X(旧Twitter):https://twitter.com/HKDM2023/
IG:https://www.instagram.com/hokkaido_marathon/
大会事務局 北海道マラソン事務局
TEL:011-232-0840(平日 10:00~17:00)

 

公式サイトトップ(2023年大会)(出典:公式サイト

 

北海道マラソンの「コース概要」

まずは「コース図」と「高低図」をみていきます。

北海道マラソンのコースは、直線的 且つ フラットなので「タイムを狙えるコース設計」といえるでしょう。

 

コース図

まずは「コース図」をみてみましょう。

コース図(出典:2023公式サイト

 

北海道という土地柄ゆえの特徴なのかもしれませんが、一つ大きな特徴をお伝えすると、以下が挙げられます。

他のマラソン大会でも、ひたすらクネクネしているということはもちろんないのですが、道マラは本州で開催される大会に比べると、やはり「直線的なコース」です。

これは「リズムよく走れる」ということです。これは魅力の一つですね。

さらにコースの特徴とは逸れますが、北海道マラソンはもともと「制限時間5時間」という競技志向の強い大会でした(2022年大会より制限時間6時間に変更)。

そのため、本格的なランナーが多数参加します。MGC(マラソングランドチャンピオンシップ)の選考レースでもあるため、トップランナーも参加します。

そういった”本格的な雰囲気”はあなたにもきっといい影響を与えてくれるでしょう。ぜひその波に乗ってください。

 

高低図

次に「高低図」をみてみます。

高低図(出典:2023公式サイト

序盤に”ひとやま”ありますが、高低差は30m程度です。且つスタートから5km弱の距離をかけての30mアップですので、これはかなり緩い登り坂であると認識していただいて問題ありません。

緩い上りを終えて、10km地点にかけて緩く下ったあとは、フラットなコースになります。

上記の通り、上りがあるといっても序盤であること、そのあとはひたすらフラットであることを踏まえると「記録が狙いやすい」コース設計といえます。

北海道マラソンに参加できることになったら、是非「PB(プライベートベスト)更新」にチャレンジしてください。

 

北海道マラソンの気候条件|開催年ごとの最高気温

ここは北海道マラソンにおいて、一番気になるポイントではないでしょうか?ここでは直近10大会分の気候条件を振り返ってみたいと思います。

 

全国との相対比較では涼しいが、油断は禁物!?

8月とはいえ北海道だから涼しいのでは?それとも、温暖化で北海道といえども今の時代は灼熱??

結論から申し上げると、身も蓋もない言葉で恐縮ですが、「運次第」です。過去10大会分の「最高気温」と「湿度」を整理してみました。

開催年 天候 スタート時間 最高気温(℃) 湿度(%)
2023 曇り 8:30 29.2 78
2022 曇り 8:30 24.5 60
2019 9:00 18.7 73
2018 晴れ 9:00 22.0 75
2017 曇り 9:00 24.8 47
2016 晴れ 9:00 18.0 66
2015 晴れ 9:00 21.2 59
2014 晴れ 9:00 21.8 58
2013 晴れ 9:00 26.5 51
2012 曇り 9:00 28.0 55

※2021、2020はコロナのため中止

 

記憶に新しい今年(2023)の夏は全国的に酷暑でした。

北海道も例外ではなく、まさかのスタート前の段階で約30度まで気温上昇。体感はもっと高かったのではないでしょうか。
「ここは本当に北海道??」と思うほどの「暑すぎる道マラ」となったようです。

上記の表をみると、2012年も最高気温28度と暑くなっていますが、湿度は55%なので「カラッとした暑さ」だったことがわかります。

それに比べ2023年は、高い気温に加えて湿度も78%と「ジメジメした暑さ」。

関東以西に比べればもちろん涼しいと思いますが、マラソンをするには過酷な気候条件です。レース途中に”恵みの雨(豪雨)”があり、逆に助けられたとの報告を多数みましたが、それでも、2023年は完走率が前年より9%ほど下がったようです。(詳しくは次項にて)

今後、温暖化の影響で世界的に平均気温は上がり”異常気象”がデフォルトになる可能性もあります。「8月だけど北海道マラソンなら涼しいはず」というのも、運次第かもしれませんね。

 

北海道マラソンの「完走率」

前項で「気候条件」を振り返りましたが、気候条件と密接な関係にある「完走率」を見てみます。

 

2023年大会は極端に完走率が低下。その理由は…?

直近5大会の完走率(※2020、2021はコロナで中止)」は以下のとおりです。

開催年 エントリー数 出走者数 完走者数 完走率
2023年 20,343 18,020 14,601 81.0%
2022年 21,012 18,290 16,515 90.3%
2019年 18,011 15,932 13,457 84.5%
2018年 18,012 15,980 12,971 81.2%
2017年 17,651 15,686 12,659 80.7%

※2019年までは制限時間5時間、2022年からは制限時間6時間

なんだ、もともと完走率はあまり高くないじゃないか、と思ったかもしれませんが、表の欄外に付記したように2019年以前と2022年以降では、制限時間が異なります。

(Tips:2021年に開催されたオリンピックのマラソンは北海道が舞台でしたが、2022年大会ではそのコースを一部取り入れたコースに再設計されました。そのコースを多くのランナーに楽しんでほしいとの思いから、制限時間を1時間延長されました。)

そう考えると、2023年がいかに過酷だったかがわかります。

2022年と2023年で出走者数はほぼ同じなので、実数としては約2000人のランナーが前年に比べてDNF(Did not Finish)となったわけです。この数はなかなかのインパクトがあります。

ちなみに、2023年大会と同様に気温の上がった2012年の完走率は「78.8%(出走者数10,243人/完走者数8,076人)」でした。当時と現在とで、制限時間やコースの違いがあるため、一概に比較はできませんが、やはり「暑さ」はフルマラソンの難敵です。

「暑さ」に対しては、水分補給・塩分補給が重要なのはいうまでもありません。補給にはアミノサウルスシリーズを是非活用してください。

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北海道マラソンの「倍率」

北海道マラソンは、夏に開催される本格的なフルマラソンとして大変貴重で、観光地としてももちろん魅力的なため、年々その人気には拍車がかかっています。

そうなると「倍率」が気になるところです。言及していきましょう。

 

倍率非公表。思ったよりは低いが定員割れではない(=落選もある)

残念ながら、北海道マラソンは「倍率」を公開していません。

以前(20は「先着順」で遅くとも24時間以内には「エントリー締切(満枠)」となっていたようですが、2022年大会からは「抽選」となりました。

間違いなく人気大会ではあるものの、開催場所が北海道となると相応の渡航費・遠征費もかかってくるからなのか、思ったより倍率は高くないようです。

公式には非公表のためあくまで推測になりますが、2022年、2023年ともに「倍率1.1〜1.2倍」というのが、ちまたでの分析です。

東京マラソンの10倍に比べたら、かなりかわいいものですね。

ただし、「落選」の報告もSNSでは見掛けますので、定員割れにはなっていないようです。抽選結果がわかるまで具体的な渡航計画が立てられないのはつらいところですが、エントリしないことには始まりません。

「当選」を祈って、まずはエントリーしましょう。

【まとめ】”本格的”な雰囲気に乗って自己ベストを目指せ

北海道マラソンは、北海道の夏の恒例行事として、地元の人たちもとても楽しみにしている一大イベントです。

そのため、ホスピタリティにとても溢れており、地元の人たち自身も大いに盛り上げてくれるでしょう。2万人という規模も加わり、おのずと大会の雰囲気は高まります。あなたのテンションが上がることも間違いなしです。

2022年からは制限時間も6時間に延長され、より幅広いレベルのランナーが楽しめるようになりましたが、一方で、もともとが競技志向の強い大会だったことから「本格的」であることも一つの大きな特徴です。

自己ベストを目指す方は、その「本格的な雰囲気」の波に乗ってください。相乗効果で良い結果が大いに期待できるでしょう。

北海道の大地があなたの”快走”を待っています!応援しています!

 

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