トレーニングに日々取り組む方は、筋肉をより効率的に大きくするためにプロテインやサプリメントを摂取する方が多いでしょう。

そんなサプリメントですが、しっかりとその成分や機能についてご存知でしょうか？

サプリメントについてよく知らずに摂取してしまうと効果的に利用出来ないだけでなく過剰摂取をしてしまう可能性もあります。

今回はプロテインやアミノ酸など様々なサプリメントの中に含まれる「HMB」の成分について解説します。

HMBとは？

HMBの正式名称は「β-Hydroxy-β-MethylButyrate ベータ・ヒドロキシ・ベータ・メチル酪酸」です。

人間がたんぱく質を摂取すると消化吸収によりアミノ酸に分解され、「ロイシン」という筋肉に効果的とされる成分が作られます。

体の中では常にエネルギーを生成するために代謝が行われており、代謝によってロイシンから生成される成分が「HMB」です。

HMBの人体への作用機序

HMBを人体へ摂取した際に、体の中でどのように吸収され、作用するのかを解説します。

HMBは商品により、カルシウム結合の存在する「HMB-ca」と、カルシウム結合のがない「HMB-fa」の形態があります。

このカルシウムの有無によって体への吸収速度が変わってきます。

HMB経口摂取され体内に取り込こまれ、消化吸収によって血液に溶けたHMBの濃度は上昇します。

取り込む形態によってHMBの血液濃度に達する時間が変わり、HMB-Caでは60〜120分で最大となり、HMB-faでは30分とされています。

そしてHMBの関与によって、

「筋肉に有用なたんぱく質量が増加」

⬇️

「筋肉の細胞増殖の役割がある酵素を活発化」

⬇️

「筋肉タンパク質の合成を促進」

HMBの摂取により上記のような有用性がある考えられています。

また成長ホルモン、インスリン成長因子が増加し、活性することを通じても筋肉タンパク質の合成を活発化しているとも考えられています。

また筋肉タンパク質の分解のシステムの活性を抑えることで、筋肉タンパク質の分解を減少させることも示されています。

参考文献

厚生労働省「高齢者」p8
J-Stage「Beta-hydroxy-beta-methylbutyrateの摂取と筋力運動の併用が閉3経後女性の骨格筋量および筋力に及ぼす効果に関する予備的研究：ランダム化クロスオーバー試験」
消費者庁「表示しようとする機能性に関する説明資料（研究レビュー）」
Jacob M.Wilson「The effects of 12 weeks of beta‑hydroxy‑beta‑methylbutyrate　free acid supplementation on muscle mass, strength, and power in resistance‑trained individuals: a randomized, double‑blind, placebo‑controlled study」

関連記事:

HMB摂取により期待されている効果を解説｜HMBは効果はなしとの口コミはなぜか？ HMBを飲むタイミングはいつ？｜運動や睡眠に合わせたタイミングが重要 HMBカルシウム(HMB-Ca)とは？どういった食品に含まれているの？