HMBカルシウム(HMB-Ca)とは？どういった食品に含まれているの？

2021年8月18日 - 更新日: 2023年2月12日

記事監修

西村殊寛 / YOSHIHIRO NISHIMURA

2008年に神戸大学医学部医学科を卒業。同年、医師免許を取得。2009年より始めたマラソンを医学および統計学より科学的に考察し、独自の理論をもとにSAURUSアドバイザーとして参画。フルマラソンの自己ベストは2時間46分03秒。ハーフ1時間16分50秒。

HMBカルシウムは、HMB遊離酸と同様の効果を持つことが示唆されています。

また、一部の食品（アルファルファ、アスパラガス、アボカド、カリフラワー、グレープフルーツ、ナマズ、など）には微量含まれていますが、必須アミノ酸であるロイシンを分解する際にも体内で自然に生成されます。

HMBは、流動食や栄養食品などの加工食品にも含まれているものが存在します。

HMBの効果は？
HMBを多く含む食品は？加工食品にも含まれているの？
まとめ
参考文献

HMBの効果は？

β-ヒドロキシ-β-メチルブチレート（HMB）は、アミノ酸であるロイシンの代謝物です。HMBは、タンパク質の分解を抑えて筋力を向上させるための筋トレ用サプリメントとしてよく使用されます。

HMBにはカルシウム塩（Ca-HMB）と遊離酸（FA-HMB）の2種類がありますが、体内における代謝時間や代謝経路に違いがあることが報告されています。

しかし、Ca-HMBはFA-HMBと同等の筋肉増量刺激および筋肉分解抑制作用を示すことが過去の研究から示唆されています。

活動的な若い男性を対象とした小規模な研究では、体組成や身体能力に関する様々な結果が得られています。

システマティックレビューによると、HMBは、健康なトレーニングを受けた人と受けていない人における運動に関連した筋肉の損傷や、慢性疾患時の筋肉の減少を予防する可能性が示唆されています。

ある研究では、若い男性において、3.42g/日のHMB摂取は、筋肉の成長を刺激し、筋肉の分解を減衰させることが示されました。
別の研究では、日頃から高度なトレーニングをしているスポーツ選手にHMBを12週間補給したところ、プラセボと比較して除脂肪体重の増加と体脂肪量の減少に効果があることが示されました。

また、日頃からトレーニングをしている男性を対象にした研究では、高度な運動負荷の指示がない状況下でも、HMBサプリメントの摂取により、12週間のHMB摂取と筋トレの後、除脂肪体重の増加（7.4±4.2kg）と、それに伴う体脂肪量の減少（-5.4±1.6kg）が見られました。

HMBを多く含む食品は？加工食品にも含まれているの？

HMBは、牛乳やギリシャヨーグルト、大豆、牛肉、鶏肉などのタンパク質食品から摂取できる必須アミノ酸であるロイシンを体内で分解する際に、少量ながら自然に体内で生成されます。
また、アルファルファ、アスパラガス、アボカド、カリフラワー、グレープフルーツ、ナマズなど、一部の食品にも微量に含まれています。

また、HMBは、特定の処方のエンシュアなど、流動食や栄養食品などの加工食品にも含まれています。

まとめ

HMBカルシウムは、HMB遊離酸と同等の効果があることが示唆されています。
HMBは、アルファルファ、アスパラガス、アボカド、カリフラワー、グレープフルーツ、ナマズなどの食品に微量含まれているが、必須アミノ酸のロイシンを分解する際に体内で自然に生成されています。
HMBは、流動食や栄養食品などの加工食品にも含まれています。