アミノ酸・タンパク質 基礎知識
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アスパラギンとアスパラギン酸との違いや多く含む食材を解説
2021年9月26日 - 更新日: 2023年2月28日
たんぱく質を構成する20種類のアミノ酸の中には、「アスパラギン」というアミノ酸があります。
ここでは、アスパラギンの効果や副作用、アスパラギンを含む食品について解説していきます。
アスパラギンを含む食材
アスパラギンは、名前の通りアスパラガスに多く含まれる成分です。
アスパラガス以外には、もやしや大豆など豆類にも含まれています。
また、疲労回復や持久力を高める効果があるため、スポーツドリンクやサプリメントにも含まれることが多くなっています。
アスパラギンは通常の食事でも摂取することはできますが、より効率的に摂取するにはサプリメントがおすすめでしょう。
アスパラギンの1日の摂取量に限度は設けられていませんが、サプリメントで摂取する場合には使用するサプリメントの用法容量を守るようにしましょう。
アスパラギンとは
アスパラギンは、アスパラガスの汁から発見されたアミノ酸の1種です。
たんぱく質を構成する20種類のアミノ酸の中でも、食事だけではなく体内でも合成される非必須アミノ酸に該当します。
アスパラギンとアスパラギン酸の違い
非必須アミノ酸にはアスパラギン酸という名前の似たアミノ酸も存在しますが、それぞれ別の成分です。
アスパラギン酸とは|効果や副作用、アスパラギン酸が含まれる食品を解説
アスパラギンは、アスパラギン酸とアンモニアから生合成されたアスパラギンシンテターゼという酵素の働きで生成されます。
アスパラギンは持久力の向上やアンモニアの排出する効果があると言われています。
アスパラギンの効果
アスパラギンには、疲労を回復することで運動の持久力を高める効果が期待できます。
筋肉は運動の強度が高まると酸素が不足し、クエン酸回路の働きが低下します。
クエン酸回路は脂肪やたんぱく質が分解されてエネルギーを生み出す回路ですが、機能が低下すれば乳酸が蓄積されます。
筋肉にとって乳酸は疲労物質になるため、筋肉の疲労が起こってしまいます。
また、アスパラギンには筋肉を動かすために必要なグリコーゲンの生成を促す働きもあります。
グリコーゲンは運動するために必要なエネルギー源になるため、グリコーゲンが不足すれば長時間の運動に耐え切れなくなってしまいます。
こうした2つの要因からアスパラギンには疲労回復しながら運動の持久力を高める効果があると言えます。
さらに、アスパラギンにはアンモニアが体内で悪影響を与えないようにする働きがあります。
アンモニアが体内で蓄積されると疲労や免疫力の低下を引き起こしますが、アスパラギンによってアンモニアは体外へ排出されます。
このことから、アスパラギンは健康を維持するためにも重要な成分であると言えるでしょう。
アスパラギンの摂りすぎと副作用
私たちはアスパラギンは食品から多量栄養素として摂取しているため、過剰摂取するようなことがあってもほとんど問題ないと言われています。
反対に、アスパラギンが不足するようなことがあればアンモニアが体外へ排出されずに蓄積されてしまいます。
血中のアンモニア濃度が上がれば、疲れやすさや免疫力の低下が起こる可能性があります
アンモニアは中枢神経系に対する毒性があるため、中枢神経系障害などを引き起こす恐れがあるので注意が必要です。
参考文献
厚生労働省e-ヘルスネット「アミノ酸」アミノ酸 | e-ヘルスネット(厚生労働省)
厚生労働省「対象外物質評価書 アスパラギン」
厚生労働省e-ヘルスネット「筋グリコーゲン」
厚生労働省「V運動の基礎科学」
「シトリン欠損症の治療:中鎖脂肪酸補充治療法の早期導入は予後を改善する」
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