YUYA KOBAYASHISAURUS MAGAZINE 2022/07

2022/07

SAURUS JAPAN
『未来のプロフェッショナル発掘プロジェクト』
合格者がユニバーシアードの日本代表に!〜世界大学トライアスロン選手権の日本代表に内定した小林祐也さんの挑戦ストーリー〜

Episode : YUYA KOBAYASHI

プロアスリートを目指す学生を対象としたSAURUS JAPAN『未来のプロフェッショナル発掘プロジェクト』合格者の小林祐也さんが、2022年9月に開催される世界大学トライアスロン選手(通称:ユニバーシアード)の日本代表に内定した。

小林さんは本プロジェクトに合格後、サウルスシリーズ製品の提供を受けてトレーニングに励み、2021年10月の⽇本学⽣トライアスロン選⼿権(インカレ)で3位、日本トライアスロン選手権では11位(U23選手 4位)と健闘。

11月末には自身初の海外レースを2戦経験し、今春に日本大学スポーツ科学部を卒業。現在は日本大学大学院 修士課程に進み、2024年パリ五輪、2028年ロサンゼルス五輪出場を目標に競技に取り組んでいる。

『未来のプロフェッショナル発掘プロジェクト』合格者の小林祐也さん

大学入学から始めた
トライアスロン

小林さんは群馬県太田市出身。太田市といえば今年のニューイヤー駅伝2位と活躍をみせたSUBARU陸上部の本拠地であるが、小林さんの競技キャリアは水泳に始まる。

子供の頃から取り組んだ競泳をトライアスロンで活かしている

4歳で水泳を始め、小学3年でジュニアオリンピックに出場。
そして、中学時代に同大会で入賞と、若いうちから高い競技レベルでの経験を積んでいった。
一方では、中学時代は水泳部に所属しながら学校の駅伝メンバーに選出されるなど、走ることも好きだったという。

その後、地元の太田高校に進学するも、中学3年の時に痛めた腰が癒えずに低迷。この時に挫折を経験するが、かつて出場した全国大会への熱意は捨てきれずにいた。

「高校で伸び悩んだのですが、全国大会にもう1回出場したいという気持ちがあって。
そんな時に、自分が好きなランニングと水泳を掛け合わせて全国大会に出られればいいと思ったんです」

小林さんは日本大学に入学してトライアスロンを始めることとなったが、「最初は先輩についていくのに必死でした」と苦笑いで当時を振り返る。

初めのうちは空気抵抗の少ないコンパクトなフォームの習得に時間をかけた

慣れないバイクの一方で、得意の水泳はクリアしたが、3種目をこなすうえで月間250-300kmをこなす走練習に体を慣らしていくのがキツかったという。しかし、「トレーニングを重ねるうちにランニングフォームが変わっていった」とトレーニングの成果が着実に出始めた。

経験を重ねて挑んだ大学3年時のインカレでは「中学時代の水泳以来の全国大会での入賞でめちゃくちゃ嬉しかったです」と6位入賞。この大会を経て、小林さんは新たな目標を持つことができた。

SAURUS JAPAN代表取締役の嵜本と小林さん

『未来のプロフェッショナル発掘プロジェクト』への応募

小林さんは大学3年の冬にアミノサウルスを初めて手にとり、その後SNSで『未来のプロフェッショナル発掘プロジェクト』について知ったという。『未来のアスリートに夢を』というフレーズに惹かれて応募し、見事に合格。

小林さんの自己PR文から熱意を感じ取っていたSAURUS JAPAN代表取締役の嵜本晃次は、サウルス練習会などを通じてコミュニケーションをとっていった。嵜本がトライアスロンに取り組んでいることもあり、自分と同じベクトルを持って競技に挑み続ける姿に刺激を受けている。

「嵜本さんは競技に対しての想いがあって、自分と同じような気持ちを持っている人だと感じ取れて嬉しかったです。また、SNSでアミノサウルスの練習会の様子を見たり、実際に参加することで、自分のモチベーションが上がっているのを感じています」

2021年11月のサウルス東京練習会に参加した小林さん:右奥

プロジェクト合格後は、サウルスシリーズ製品の商品提供を受けているが、「長期的に使うことで体調面が良くなる」と小林さんは話す。

「おもにアミノサウルスとジェルを使いますが、パフォーマンスが高い水準でキープでき安定感が出ました。ジェルはサラサラで喉に通りやすく、味も美味しいので気に入っていますね」

アミノサウルスはトレーニング前に、ジェルはスプリントディスタンスではレース前、オリンピックディスタンスではレース中に摂ることで恩恵を感じており、競技力の向上に役立てている。

貴重な海外経験となった2021年11月のアジアカップドーハ大会

ユニバーシアードの日本代表に内定

小林さんは2021年の⽇本学⽣トライアスロン選⼿権で3位に入ったが、その結果をもってFISU世界大学トライアスロン選手権(通称:ユニバーシアード)の日本代表に内定。

2021年は10月のインカレと日本選手権後に海外レースを2戦経験している。

2021

  • SAURUS JAPAN『未来のプロフェッショナル発掘プロジェクト』に合格
  • 10/16 ⽇本学⽣トライアスロン選⼿権 渡良瀬⼤会:3位
  • 10/23 日本トライアスロン選手: 11位(U23選手 4位)
  • 11/20 Africa Cup Dakhla(モロッコ): 17位
  • 11/26 Asia Cup Doha(カタール):24位

2022

  • 『群馬県スポーツ協会優秀選手賞・太田市スポーツ協会長賞』を受賞
  • 日本大学を卒業。日本大学大学院 修士課程に進学し『SUNNY FISH』の所属選手に
  • 『FISU世界大学トライアスロン選手権(ブラジル / 9月9-10日)』の日本代表に内定

2021年11月末のモロッコとドーハでの2戦について「全体としての結果は満足のいくものではなかった」と話すが、体格差のある海外勢との競り合いによって今までのレベルよりも一段階上のレースを経験し、得意としているスイムで収穫を感じることができたという。

国際大会ではスイムで自信を得ることができた

「スイムは調子が良くて先頭集団レースを進めることができ自信になりました。バイクとランは両方とも実力差を感じましたが、特にバイクで揺さぶられたことで消耗してランがうまく走れなかったです。日本国内の学生レースやインカレとは違ったレベルのレースを経験できました」

海外遠征ではコンディショニング面の難しさも少し感じたようだが、メンタル面では不安はなく「遠征自体は楽しめた」と前向きに捉えている。そして、「さらに上を目指す指標ができた」とモチベーションを上げている。

「大学1年の時から、やるなら日本トップを目指すという志を持って始めました。今はまだできないことでも、そこが伸び代だと捉えて前向きにトレーニングに打ち込んでいます」

今後はバイクでの揺さぶりに余裕を持って対応できるかがカギ

スイムではオープンウォーターでの経験を増やして今後は17分台を目指し、バイクでは次のランまでにいかに力を残せるか。ラン(10km)はインカレでの33:30がベストだが、さらなる競技力の向上を目指している。現状はスイムが得意だが、本人はランにまだまだ伸びしろがあると考えている。

小林さんはゴール後の達成感よりも「競技をやってること自体が楽しくて、苦しさの中に楽しさがあるんです」と独特の感性で語る。

今後の目標については、ユニバーシアードやインカレなど大学のカテゴリーで好成績を収めるだけでなく「将来のオリンピック出場を目指して、国際大会を転戦して頑張りたい」とイメージしているが、SAURUS JAPANは今後も夢のある学生アスリートを支援していく。