WATANABESAURUS MAGAZINE 2022/01
2022/01
40代経営者が
自己改革に成功し、
トライスロンの最高峰
アイアンマンに挑戦する
Episode : WATANABE
※このインタビューは2021年9月に行われました
人生を楽しみながら目指すべき目標を設定し40代で20kgのダイエットに成功、そんな渡辺俊一さんの挑戦ストーリー。
“ナベさん”の愛称で知られる渡辺俊一さんは、かつてハーフマラソンに『ノリ』で出場して2時間40分間の苦行を経験したことがある。
そこで「もう一生マラソンなんかやるもんか!」と思ったそうだが、今では朝ランが日課となった。そして、この1年間で20kgのダイエットに成功したのである。
ランニングやトライアスロンを通じて、40代になってから生きがいを見つけたという渡辺さんに話を聞いた。
90kg台から70kg台へ20kgの減量に成功した
経営者仲間の嵜本からトライアスロンやダイエットを勧められる
渡辺さんが2020-2021年にかけてのダイエットに成功するまでは、ノリで出場していたマラソンだけでなくトライアスロンにも取り組んでいたが「バカンスに行けたらいいな」というぐらいのラフな気持ちでハワイでの大会に参加していたという。
スプリント大会で2時間と、たっぷり時間をかけてフィニッシュ
2018年にホノルルで開催された競技距離が短いトライアスロンのスプリント大会に参加。また、2019年には大阪マラソンを6時間20分台で完走。この頃のトレーニングは非定期かつ練習量も少ないものだった。
「当時の体重は90kg台で、大会では1kmあたり8分30秒で走るのが精一杯でした」
会社経営者として関西を拠点にしている渡辺さんは、当時からSAURUS JAPAN代表の嵜本晃次と経営者仲間として交友があり、嵜本がマラソンを始める前のことも知っている仲だった。
2人は当時、大阪マラソンでマラソン初完走を経験しているが、その後嵜本はマラソンで次々と自己記録を更新。渡辺さんはその様子をSNSで目にし、ついには「サプリ作り出したで...!」と、嵜本の変化が気になっていたという。
渡辺さんは2020年上旬に嵜本と会食した際にダイエットを勧められたが、それまでにもダイエットを有言実行できていない自分への葛藤があった。
「じゃあ、やりますわ」
その一言から生活が一変した。
ダイエット成功のために選んだ手段は、朝ランのルーティン化。そして、次第にお酒を飲む量も減っていった。
嵜本とは経営者仲間からランナー仲間にもなった
仕事も家庭も運動もバランスよく
渡辺さんは経営者として日頃の業務や会食、また父親として子育てにも精を出して限られた時間をやりくりしている。今では大阪城公園や長居公園に向かう朝ランを定着化させ、夜はほとんど走らない。週末の練習会にも顔を出すこともあるが、家族との時間を優先する時は先に1人で走ってすぐに帰宅するパパの顔も持っている。
渡辺さんはダイエットの過程でランニング一辺倒というよりかは仕事、家庭、運動のバランスをとることを重視。そして、今ではランニングを月間100-150km程度に留めて水泳や自転車のトレーニングも行っているが、トライアスロンの魅力についてこう話す。
「大会に出場する全員が勝者だと思っています。リタイヤしたとしても、エントリーしたことが素晴らしい。それぞれのレベルごとに楽しみ方があって、フィニッシュの時の幸福感は格別。やりたいことにチャレンジできるようになってから、心の状態が良くなりました」
人生がより豊かになったことで、それまでワンマン経営だった会社経営のスタンスを変えて従業員のことをより信頼するようになった。その結果、従業員の給料は上がり、会社内での不満が減ったという。
ランナーでもあり父親でもあり経営者でもある
「経営者は稼ぐ能力は高いですけど、意外と自己管理能力が低い人が多い。40代は健康になるかどうかの分岐点。病気になるかもしれないし、運動しないと後悔するかもしれない」
運動習慣のなかった経営者仲間から「今度トライアスロンデビューする」という知らせをもらうことが今ではある。かつて、嵜本から影響を受けたように渡辺さんもまた、自身のSNSにダイエットのビフォー / アフターの写真を投稿することによって、知人や友人に影響を与えている。
また、渡辺さんはトライアスロンの練習でそれまでに訪れなかった山地に行くようになって、自然との共生や健康への意識が高まったという。今年の夏には自身初の富士山登頂を経験。トライアスロンやマラソン以外にもチャレンジできることが増えている。
今は“しんどい”より
“楽しい”と感じることが多い
「自分のことはアスリートとは思っていない。好きなことしているんです」
渡辺さんは健康のために運動習慣を持つことの重要性を理解している。ダイエットが成功したのはその過程を楽しみ「楽しいからこそシンプルに続けられた」と話す。
「日々、目標設定したことに対して達成できたら、少しずつできることが増えてきて楽しくなってきて、人生で楽しいことが増えていく。太っていた頃も自転車に乗っていて当時はしんどいという気持ちでしたが、今はしんどさよりも楽しさのほうが上回っています」
「楽しく続けていくのが1番」という渡辺さん
渡辺さんの富士山登頂で役立ったのが、マラソンやトライアスロンの時と同じくアミノサウルスのジェル。標高が上がってダルさがあった時に摂取したことですぐに回復。ジェルやサプリメントも『楽しむためのアイテム』と、その重要性を理解している。
「楽しく登山となったらヘロヘロなのはキツいですし、すぐに補給できるジェルがあるかないかは重要です。登山中の顔を写真で後から見ましたが、楽しそうな顔で良かったです」
今年は富士山登頂だけでなく、週末にサイクリスト仲間とのツーリングも楽しんでいる渡辺さんだが、今後の目標についてアイアンマン(スイム3.8km、バイク180km、ラン42.195km:総距離226km)の存在を挙げた。
「40歳を過ぎるとある程度自分の器もわかってきますが、そこで可能性が閉ざしていく人生だと面白くない。やらない理由を作るのは簡単ですが、可能性を閉ざさない人生にしたい。そういう大人ってオモロいなぁって」
渡辺さんはアイアンマン出場のためにはラン、バイク、スイムいずれもベースを上げないといけないこともわかっている。そして、これまで以上に練習時間確保のために早寝早起きといった規則正しい生活が必要となる。
「アイアンマンは1回だけやりたいですね。何回もやらんでエエんです(笑)どこかの期間を決めて1年ぐらいで集中。楽しく続けるのが1番ですからね」
平日も休日も朝の時間帯に運動をするのがほとんど
平日は朝に10kmのランニングを終えて9時前に出勤。「いつも夜の練習会には行けないので参加者が羨ましい」と、仕事からの帰宅は21〜22時頃だという。休日は自転車に乗る頻度が増え、大阪府北部の山地でのヒルクライムや淡路島を1周する150kmほどのロングライドを楽しむこともある。
これまで週4-5回の朝ランを重ねてきたが、練習で追い込むよりマイペースで淡々とこなすことを重視。仕事優先の時期は練習量を減らすが「あくまで健康管理のためであって追い込みすぎたら続かない。楽しく体を動かして継続することが大切」とこれまでを振り返った。
10月末には金沢マラソンに出場予定。「4時間台ぐらいですかね。金沢まで散歩しにいきますねん」と冗談を飛ばす姿は、かつてのマラソン嫌いの渡辺さんではない。彼も生涯スポーツとしてランニングやサイクリングを楽しむサウリストの1人なのだ。